フランジ加工
フランジ加工とは
フランジ加工とは、ステンレスフレーム水槽内側の上部にガラスの帯を巻く加工です。
フランジ加工を施すことにより重いガラス製の蓋も安心して乗せることができます。
フランジ加工のメリット
- オールガラス水槽に安心して重いガラス蓋を乗せることができます。
- 水を張った際に起きる想定以上の水圧によるガラスの膨らみを最小限に抑えることができます。
フランジ加工を施す最大の目的は「水圧によりガラスの膨らみ防止」です。
一般的なオールガラス水槽は、枠と柱でガッチリと守られている水槽ではなく、ガラス板とガラス板を張り合わせて完成です。
水圧(水を張ったときの水槽内の圧力)と大気圧(水槽外の圧力)では、水圧の方が遥かに大きいので水槽の壁(ガラス板)を一方的に内側から押しています。そのため、水槽の外側へガラスが曲がります。この状況は水槽メーカー問わず、必ず起こります。
ガラス水槽はアクリル水槽に比べると板自体の硬度が高く、断然曲がりづらいですが、それでも水圧によりガラスが曲がります。ガラス板とアクリル板の表面硬度は下記の通りです。
アクリル水槽の表面硬度 | 2~2.5(人の爪と同等なので、人の爪で強くひっかくとキズが付きます) |
---|---|
ガラス水槽の表面硬度 | 5~5.5(ガラス以上の硬度を持つ物質でひっかくとキズが付きます) |
数字ではわかりづらいので下記の表をご参照ください。
水槽の膨らみ(満水時) | 膨らみの対策方法 | |
---|---|---|
アクリル水槽 | 正面の板を見ると膨らみが直ぐにわかります。 |
フランジ加工&センターフランジ加工 アクリル水槽は、フランジ加工とセンターフランジ加工を施すことで、水槽の膨らみを抑えています。 フランジ加工がないと、膨らみに耐えられないので、標準でフランジ加工がついています。 |
ガラス水槽 | 正面の板を見ても膨らみはわかりません。
|
フランジ加工 多少の膨らみが気になる方は、オプションのフランジ加工を追加してください。 ガラス水槽はフランジ加工を施さなくても、アクリル水槽のように大きく膨らむことはありません。 センターフランジは基本的に不要です。 |
フランジ加工の種類
フランジ加工 | 水槽の耐久性 | 地震発生時の波立ちによる溢れ水 | フランジ加工費用 |
---|---|---|---|
なし | 【○】耐久性に問題なし | 【×】溢れる可能性大 | 【○】0円 |
角ふさぎ | 【○】耐久性に問題なし | 【○】最小限に抑えられる | 【×】高い |
角あき | 【○】耐久性に問題なし | 【△】4隅の角空き部から溢れる可能性大 | 【△】安い |



センターフランジ加工の種類について

- 水槽にフランジ加工を施すことにより、センターフランジを付けることができます。
- センターフランジには細いタイプと極太タイプがあります。
- 耐久性が全く違います(主に大型水槽は極太タイプになります)
- 極太タイプは接着面積が広く、下からもガラスを張り付けるため頑丈です。
フランジ加工の気泡について

フランジ加工、センターフランジ加工は施工時に気泡が入る事があります。センターフランジについては確実に気泡が入ります。気泡が入る事により強度や耐久性が低下することはありませんのでご安心ください。
左の写真はフランジ加工の気泡です。右側の写真は極太センターフランジの気泡です。見た目よりも耐久性を重視する方にお勧めです。センターフランジは4枚蓋を乗せないのであれば付ける必要はありません。センターフランジを付けると掃除の邪魔になりますし、照明の明かりが反射してしまいます。
フランジ加工の細線状のキズについて
フランジ加工に使用するガラスは、切断面の磨き工程の際に線上の細いキズが入る事があります。フランジ本体もガラスで制作するため、ガラス蓋を乗せただけでも細かいキズが生じることがあります。キズが入る事により強度や耐久性が低下することはありませんのでご安心ください。フランジ本体のキズが気になる際は、フランジ加工の追加はお控えください。
はい。付けなくても問題ありません。水槽に蓋を乗せるのであれば必要です。
いいえ。フランジは加工なので後付けはできません。必要な場合は水槽ご注文時にオプションで追加してください。
はい。3ヵ所を角ふさぎ、1ヵ所を角あきも可能です。費用は角ふさぎと同じなので水槽ご注文時に「角ふさぎ」をご選択ください。
水槽の上から約15mm下がった位置につけています。変更も出来ますので変更希望の際はご相談ください。
はい。魚の飛び出し防止加工も承ります。
フランジの幅は30mmとなります。飛び出し防止の2重フランジを施す場合は40mm幅のフランジを取り付けします。